地域社会学習Vol.4「草木染め」@ |
更新日:
2016年5月10日
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当クラブメンバーであるL太田は四代目太田藤三郎として130年余り続く藤三郎紐の伝統を守られておられます。今回は藤三郎に伝わる草木染めを体験させていただきました。
慶応三年(1867年)に初代太田藤三郎が、近江逢坂山の関所跡付近で米屋を開き、その妻「しも」が副職として峠を行き交う人たちに、印籠の紐等、組紐の雑貨を置いたのが藤三郎紐の始まりとされています。二代目藤三郎の妻「うの」も組紐、特に丸台に堪能で、大正に入った頃には、帯締め、羽織紐の需要も増えたため、店は組紐作りに専念するようになりました。三代目藤三郎は草木染めの研究をし、藤三郎紐に草木染めを取り入れ草木染め手組み組紐の技術保持者として、大津市の無形文化財に指定されました。
そもそも化学染料が日本に入る明治以前は、すべて草木などの天然の染料で染められていました。もちろん組紐も草木で染められていたのですが、組紐が帯締めとして使用されるようになったのは明治に入ってからであり、帯締めとしては化学染料で染められてきた物がほとんどだそうです。帯締めは帯の上から強く結ぶので色落ちして色がついてしまいます。そのため絶対に色落ちは禁物なのですが、草木染めは摩擦に弱く色落ちがしやすいのです。そこで藤三郎は染色方法や染料を研究し、色落ちのないように糸を染めることに成功させました。
このように伝統的な技法を長年にわたり引き継がれてこられた四代目太田藤三郎ことL太田の指導によって、白い布を用いてタオルやハンカチを染めることにしました。 @染まらない部分を残すために輪ゴムで巻きつける A赤、青、黄の三色の染液に布をつけて染色する Bきれいな水で洗う C酢酸につけて媒染する D脱水する 以上の工程は約30分。本当であれば染める時間はもっと長いそうですが、この後に次年度準備役員会、例会と続くため短時間コースで切り上げることにしました。
自作のタオルやハンカチを持って、ハイポーズ! L太田、本日は草木染のご指導ありがとうございました。またの草木染体験を期待しておりますのでどうぞ宜しくお願いいたします。さて皆さんは思ったとおりに仕上がりましたでしょうか?どうぞ大切に使ってくださいね。
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