地域社会学習Vol.3「大津絵“藤娘”」 |
更新日:
2016年4月26日
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旧大津びわこLCのチャーターメンバーでもありました高橋松山先生をお招きして、大津絵の実演を見ながら絵画を嗜みました。
大津絵は滋賀県と京都府の県境にあたる大谷・追分辺りで描き売られていた民画で、その発祥は江戸初期に遡るといわれています。元禄のころ芭蕉の有名な句に、「大津絵の筆のはじめは何仏」とありますが、大津絵師の描き初めは何の仏様だろうか?との意味だそうです。
題材は季節もピッタリの「藤娘」です。「鬼の寒念佛」と並んで代表的な絵で、歌舞伎や舞踊にも取り入れられています。「見る人も心にかけよ藤の花 長くもあれば短くもあり」、「盛りとぞ見る目も共に行く水のしばし止まらぬ藤浪の花」など添えられる歌も有名ですね。因みに本日の歌は「草臥て宿かる比や藤の花」芭蕉
まずは先生がホワイトボードに貼られた大きな紙に、一筆ずつ順番にお手本を描いてくれます。我々はそれを真似て色紙に模写します。一見単純で簡単そうに見えるのですが、いざ描くとなかなか上手くいきません。バランスは悪いしぎこちない、線が太すぎたり短すぎたりと悲惨なものです。先生曰く、絵を見ればその人の性格・素性がわかるとか・・・トホホッ
毎年恒例の大津絵の模写は貴重な体験となります。実際に描いてみると芸術の奥深さを身にしみてわかりました。松山先生、末永く達者でご活躍ください。そしていつまでもお懲りにならず、無能な後輩達に美のセンスをご教授ください。宜しくお願い致します。
四代目 高橋松山 1970年 万国博覧会に大津絵出展、実演 1974年 天皇皇后両陛下行幸啓にて大津絵実演、説明 1979年 ジュネーブ美術大学にて「大津絵と民画」講演 1999年 カリフォルニア、Pacific Asia Museumにて大津絵展、講演 2000年 大津市指定無形文化財保持者に認定 2003年 滋賀県文化功労賞を受賞 |
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