環境学習Vol.13「セタシジミ」@
更新日: 2016年5月24日
本日はL青山三四郎によるメンバースピーチです。瀬田川やセタシジミを通じて琵琶湖の自然環境についてお話し頂きました。

まずシジミには3種類あることを皆さまはご存知ですか。マシジミ、ヤマトシジミ、セタシジミがあり、我々が通常食べているのが、汽水域で獲れるヤマトシジミだそうです。セタシジミは明るいべっ甲色が特徴で、他のシジミと比べて大変美味とのこと…食べたら違いがすぐ分かると仰いましたが・・・ほんまですかー???

琵琶湖における漁獲量は、昭和32年の6,000トンをピークに減少を続け、昭和61年以降には300トンを割り込み、現在は60トンにまで減少したそうです。因みに殻長が18mm以下は採捕・販売・所持は禁止されています。また産卵期である5月〜7月も禁漁ですからご注意ください。

セタシジミは湖底10メートル下まで生息しており酸素さえあれば生きられるのですが、南湖ではヘドロが1メートルほど堆積しており酸素が供給できない環境になっています。瀬田川洗堰が建設されて以来、水の上だけ流れるため湖底にヘドロが溜まってしまいました。皮肉なことに、東京湾では海流の作用が働いて上手く湾外へとヘドロが流れるそうです。また昔の瀬田川にはアユやハイジャコなどの川魚が数十種生息するほど清流だったのですが、現在はコイやカメしかいないほど水質が悪化しています。

琵琶湖は昭和35年頃から始まった総合開発によって、人工島・湖岸堤の建設、湖底の浚渫、埋立などの激しい開発の波につぎつぎとさらされ、琵琶湖の自然環境とそこに棲む生き物は大きく変貌してきました。楽観視されてきた状況の中、長年にわたって琵琶湖の観察を続けられた故鈴木紀雄氏の影響を受けたL青山は環境に対する意識が高まったそうです。

L青山は「昔の水は生きていた!川の辺は葦など水を浄化する水草が多く茂り豊富な酸素を水に供給する土台があった。でも今はコンクリートで三面張りされている。人が水を殺している。人がいじめた環境は元に戻せない。あと10年は環境問題に取り組んで琵琶湖の保全に力を注ぎたい」と強い口調で話されました。

continued to A

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