地域社会学習Vol.12「三方よし」A |
更新日:
2017年1月24日
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現代でいうCSRにあたる近江商人の社会貢献には目を見張るものが多々あります。1818年、中井正治右衛門(日野)は「瀬田の唐橋」の架け替えに総額30億円規模に及ぶ工費+財源(メンテナンス費)を出費。1937年には古川鉄次郎(伊藤忠商店)が豊郷小学校を寄贈するために、総工費50万円(村の総予算の10年分)を出してヴォーリス設計・竹中工務店施工にて完成させました。
また大正11年、塚本信三が五箇荘小学校に寄贈したピアノは、当時ヤマハが国産ピアノを製造始めたばかりの作品です。その他、「お助け普請」不況期の失業者対策をはじめ、治山治水、道路改修、貧民救済、社寺への寄贈など、原点であった他所で働く者(行商)の信用を得るために、身持ちを良くする・地域への貢献を実践していくのです。
近江商人の目標のひとつに「御堂さんの屋根が見える。鐘の音が聞こえる場所にのれんを張る」というのがあります。北御堂と南御堂の門前には多くの商人が集まり、ご先祖を大切にし、「おかげさまで・・・」「させてもらっている」といった信仰心を持って、日々精進し船場の町を商都大阪へと築いていきました。
その他にも、後継者育成、寺小屋教育、近江商人の妻、妻女心得条、生活規範、事業継続などの興味深い話が続き、身の引き締まる思いで拝聴させていただきました。先人の教えを復刻して活用したいと直感的に思った次第です。何かにお悩みの方は、ぜひ「三方よし」を学んでみてはいかがでしょうか!
ところで、百々氏は観光協会の方ですから、もちろん東近江市の観光もご紹介いただきました。2005年以降、1市6町(八日市市、永源寺町・五個荘町、愛東町・湖東町・能登川町・蒲生町)が合併した東近江市。愛知川に沿って鈴鹿山脈から琵琶湖岸まで東西に長い市域には観光資源が富み魅力に溢れています。
当クラブも2月の旅行例会にて「五個荘の商家に伝わるひな人形めぐり」を訪れる予定です。また新たな滋賀の魅力が発見できれば幸いに存じます。百々様、メンバー一同楽しみにしておりますので、当日はどうぞ宜しくお願い申し上げます。
場所:琵琶湖ホテル「萩」 食事:永源寺蒟蒻、ホンモロコ塩焼き、永源寺そば‥東近江市の特産が美味でした |
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