環境学習Vol.12「生物多様性」A
更新日: 2016年3月22日
生命の誕生と多様化の歴史は次のように辿ってきました。
今から46億年前〜地球が誕生 → 21億年前〜真核細胞の誕生 → 5億年前〜海の生物の時代 → 4億年前〜陸上植物の誕生 → 700万年前〜人類(猿人)の誕生 → (400万年前〜琵琶湖誕生) → 20万年前〜ホモサピエンスの出現 → 1万年前〜狩猟採集圧の増大 → 2500年前〜農業による土地改変の加速 → 150年前〜産業革命

産業革命以降、人間活動が与えるインパクトは自然が本来持つ再生能力と逆転してしまい、急激に生物多様性の劣化と生態系の健全性が低下しました。「地球環境」の悪化は46億年の地球の歴史と比較して、あまりにも短い期間に噴出したことになります。

もともと日本の古称は「秋津州豊葦原瑞穂国(あきつしまとよあしはらみずほのくに)」と呼ばれ、トンボと豊かなヨシ原と水田の国という意味を持ち日本の自然を現していました。ヨーロッパ全体でのトンボ160種に対して日本のトンボは197種にも及ぶなど、日本の里地里山にはトンボの他にも豊かな生物が生息しています。

しかしながら生物多様性の劣化は益々進んでいるのです。それぞれの地域の自然を特徴づけていた固有の生物が減少し、人工的で単純なものに変わって地域らしさが失っていると聞きました。COP10以降、「SATOYAMA」が象徴する「共生」を国際キーワードに掲げ、「いのちの共生を、未来へ」をスローガンとして2020年までに具現化を目指すことになりました。

最後に地域の生物多様性は、自然や風土に根ざした、他には真似できない「宝物」です。 地域らしさを支える豊かな自然と、その自然とかかわる人の営み、文化を見出し、守り、再生し、未来につないでいくためには、生物多様性の保全と持続可能な利用を、地球規模から身近な市民生活のレベルにまで、さまざまな社会活動の中に組み込む必要があります。以下は例です・・・

1.各課題に対する適切な対応の検討と実践(科学的知見に基づく具体的処方箋)
2.人と自然の絆の再生(生活環境や文化)
3.社会システムの再構築(価値観への浸透、持続性)


菊池さま、本日は誠にありがとうござました。メンバーも大変勉強になったことと思います。「いのちの共生を、未来へ」!

LCの皆さま、ひとりひとりできることは必ずあります。さて何からはじめようと思われますか?

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